■国鉄からJRへ |
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画像をクリックすると拡大されます(別窓) 国鉄と言われた時代に、少々関わっていた身にすると、今回の事故は、とっても心が痛いです。
国鉄からJRになることで、見失って来たものが、大きすぎるのでしょうか?
コンピュータが導入されたことにより、手引きの運行ダイヤ作成のノウハウが無くなってしまうことへの危惧が言われていたことがあります。コンピュータが導入されていない時代には、運行ダイヤは、職人技とも言える「物差しとエンピツ」で作られていました。1本の列車が遅れれば、即座に運行表が訂正され、運行の遅れが最小限度に収められていた時代もあったのです。ところが、現代では、あまりにコンピュータに依存しているためか、小回りがきかなくなってきています。
列車の車体についても、速度・コストが優先され、安全が後回しに・・・自動車でも、あんな薄っぺらいボディーはありません。例え転がっても、車内の人間が、車体で押しつぶされないように設計されています。
10億円の経費を削減したとしても、100億円を超すであろう事故処理を考えれば、『儲けは程々に・・・』という商いの基本を改めて考えて欲しいものです。商人(あきんど)が、居なくなり、サラリーマン社長が増えてきた弊害でしょうか? 日本の企業のトップ・役員は、商いとはなんぞや・・・と猛反省して欲しいものです。
何かを置き忘れたツケは、きっと、戻ってきます。
Sankei Web 産経朝刊 産経抄(04/27 05:00)(画像参照) ZAKZAK 過去最高益の目算一転…100億円規模損失は必至 スピードアップで乗客増加も 脱線事故で多数の死傷者を出したJR西日本は27日、平成16年度の決算発表を迎えた。新幹線ダイヤの改正効果などで、純利益が過去最高の572億円に達する“ウハウハ決算”のはずだったが、事故で一転、17年度は収益悪化が必至だ。 ~ 中 略 ~ だが、今回の事故で、そのもくろみは完全に外れた。垣内氏ら首脳は辞任必至なうえ、復旧のめどがたたない福知山線宝塚-尼崎間では、1日当たり3000万円近い減収が続く。犠牲者や負傷者の補償、電車が突っ込んだマンション住民への補償も予想され、100億円規模の特別損失が生じるのは必至。 加えて、同社が懸念するのは、利用者のJR離れ。エコノミストは「JRはスピードアップを図り、私鉄から客を獲得してきた。しかし、安全面を考えると、それだけでいいのかという利用者も出てくる。今回の事故はスピードアップが裏目に出た形で、JRも方針を見直さざるを得ないのではないか」と分析する。 ZAKZAK JR西「営業優先」の死角、1秒単位で遅延チェック 事故やミスで「恐怖の日勤教育」 遅延を取り戻すため、猛スピードを出したことが大事故につながったとみられるJR福知山線の脱線事故。その背景には、JR西日本の安全を軽視した営業優先の経営体質が潜んでいた。運転士は、運行上のミスが許されない無言のプレッシャーをかけられ、死と隣り合わせの危険域での運転が日常化していたというのだ。 ~ 以下略 ~ asahi.com: JR尼崎駅、1秒単位で遅れ報告 「負担過酷」指摘も JR西日本は、兵庫県尼崎市で起きたJR宝塚線の脱線事故前、1秒単位で電車の遅延状況をつかむ調査を行っていた。 学校の始業式があった今月8日からの1週間、兵庫県尼崎市の尼崎駅では、朝夕のラッシュ時に発着する列車の運転士が出発時間を1秒単位で自主報告した。 日常的に遅れが目立つ列車の改善のため、JR西日本が02年から主要駅で始めた取り組みだ。同社は対象列車を「要注意列車」と名付け、年5回程度実施している。 ~ 中略 ~ 今回の脱線事故でも、事故直前の伊丹駅でオーバーランした距離について、快速電車の運転士と車掌が実際より短かったかのように口裏合わせをした疑いが浮上した。 「再教育やボーナスカットなどのペナルティーを恐れて、少しでもミスを小さくしようとする意識が乗務員には働きがちだ」と、あるJR関係者はいう。 ----- リンク切れ対策用全文は、 こちらをクリック -----
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04/28(木)14:26 | トラックバック(1) | コメント(2) | ◆ 気儘な話 | 管理
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1: 質問です
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| 職人技というのに、とても興味が湧きます 不謹慎かもしれませんが
運行ダイヤのような物はデジタルの方が自分のような 素人には向いているのでは無いかと思ってしまうのですが
職人技でしか出せない部分と言うのはどう言った部分になるのでしょう?
ネット検索で知りえる部分は探してみますが 職人技との違いの「肝」と言える部分があれば 是非教えていただきたいです
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by みなーみ | 04/29(金)10:53
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2: 「部分的調整」
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| 実物を見て貰うとわかりやすいと思ふのですが・・・ ワタシも、遙か昔に見たことがあるだけで、記憶が定かではなく、、、 いわゆる鉄道オタクと言われる方が詳しいと思うんですが・・・
運行ダイヤの一次設計は、1本の列車が1本の線で表示されることが基本だったと記憶しています。縦軸が時刻、横軸が駅・・・横軸方向に、1列車が一本の線で表されていたと記憶しています。その線の集合体を駅毎に時間表示したものが、時刻表にある運行ダイヤです。(バスなどでも、運転手席の前に、運行予定表が掲示されていますが、あれの発展系と考えていただけると・・・)
1本の線の影響が、それ以降の時間の線に及ぶと考えると、微調整は、線の角度を適宜直すということになり・・・職人クラスになると、列車のやりくりから、すべて、頭の中でシュミレーションされて、線の乱れを、その後の数本の運行内で調整できるようになるワケです。
これをコンピュータで演算するとなると、その路線全部をやり直しすることになり、結果が出るまでにソコソコの時間を要することになるわけで・・・
上手く説明できずに、ごめんなさい。 何かの機会があったら、人間が設計していた「運行ダイヤ」の現物を見て下さい。それはそれは、見事な、線の芸術作品です。
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by じゅりあ | 04/29(金)14:37
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