【音静庵】
 
礼儀正しく慎ましく…そして自分らしく
 


子犬3匹すくすく@山古志村

逝くものあれば、産まれるものあり。
そうして、地球の歴史が刻まれている。

少し、ほっとした話を2題紹介します。


子犬3匹すくすく、母犬と無人の山古志村に16日間
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041123ic01.htm
 新潟県中越地震が起きた先月23日、全村避難している同県山古志村で3匹の子犬が生まれていた。母犬とともに無人の被災地に16日間残され、一時帰村でようやく飼い主と再会。その後、避難所生活のため知人宅に預けられた子犬たちは元気に育っている。

 子犬が誕生したのは、同村職員の五十嵐豊さん(39)方。同23日朝、五十嵐さんは雑種マリ(3歳)が1匹目を産んだのを見届けて出勤、小千谷市で被災した。道路は寸断され、家族とも連絡が取れず、25日夜、ようやく避難してきた父(70)に会うことができた。

 再会を喜ぶのもつかの間、「子犬は無事生まれたが、一緒に連れてこられなかった。かわいそうだが、マリは首輪を外し、ドッグフードをたくさん置いてきた」と知らされた。「何とか生きていてほしい」

 今月10日、帰村がかない、家に近づくと、菓子をくわえ、穴を掘るマリの姿が見えた。名前を呼ぶと、走り寄って飛びついてきた。縁の下のタオルの上には、茶1匹と白2匹、計3匹の子犬が眠っていた。丸々と太った子犬たちを抱き上げた五十嵐さんは、小さな命が元気に育っていたことにひと安心した。

 五十嵐さんはマリと子犬たちを同県三島町の知人(51)に預けた。3匹のうち、2匹は新たな引き取り手が見つかったという。村の広報担当として奔走する五十嵐さんは、なかなか子犬たちに会えない。「母親のように強くなってほしい」。子犬たちの成長を願っている。

(2004/11/23/03:03 読売新聞 無断転載禁止)

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被災者優先雇用でフル操業 繁忙期迎えた米菓会社 新潟
 http://www.asahi.com/special/041023/TKY200411220172.html
 新潟県中越地震で被災した米菓製造会社が、年末年始の贈答品需要で生産のピークを迎え、被災者を優先的に臨時雇用している。工場は操業停止から立ち直ってフル稼働中。「困ったときはお互い様」との配慮に、「仕事が見つかってほっとした。正月が迎えられる」と被災者は喜ぶ。

 「仕事を無くして困っているのなら、明日からでも来てほしい」。長岡市に避難した山古志村の青木昇さん(70)は、越後製菓(同市)の星野一郎社長からそう声をかけられた。以前、工場内の工事を請け負ったことがあった。「渡りに船。ありがたい」と二つ返事で受け入れた。

 村の仲間にも声をかけ、先月末から十数人で同社に通いだした。みんな地震で仕事をなくした。50代や60代が多く、再就職は難しい。毎朝7時半、避難所から車に相乗りして通う。

 青木さんは被災前は長男(38)と土木建築業を営み、家族も文房具店を開いていたが、地震でともに営業再開のめどが立たない。家族8人が工場の日給に頼る生活。「一日でも多く働きたい」というのが実情だ。

 米どころの新潟は米菓の製造も盛ん。全国の生産量の半分以上を占める。年商165億円の越後製菓は、川口町などにある11工場が被災、各工場が1~2週間の操業停止を余儀なくされた。餅100トン、米菓20トンがだめになり、損害額は約10億円にのぼったが、いまは一部が24時間態勢で稼働するなど、全工場がフル稼働の状況だ。

 同社は山古志村だけでなく、長岡市や小千谷市、十日町市、川口町などで被災した70人を、最長来春までの予定で雇った。技術がある人には正社員の道も用意するという。星野社長は「同じ被災者として、窮状を助け合いたい」と話す。

 一方、「黒豆せんべい」で知られる年商約180億円の岩塚製菓(越路町)も繁忙期に入ったところで被災した。原料工場の機械が壊れて仕込みができなかったが、8日に出荷を再開した。

 例年だと10月中旬から12月にかけて、350人ほどの臨時工を雇う。操業再開の見通しが立たず、自宅待機させている社員の働き口を探していた小千谷市の電機部品製造会社から、約50人をまとめて採用する。19日から働いている男性(35)は「いつ戻れるか分からず、やる気を失いかけていた。仕事が見つかってほっとした。安心して年末が迎えられます」。

 岩塚製菓の村田照雄取締役管理本部長は「正月の餅代ぐらいかもしれないが、困ったときはお互い様だ」と話す。あと150人ほど受け入れられるという。

 新潟労働局のまとめでは、震災で50社の420人が解雇された。厚生労働省は被災地に、事業主が従業員を休業や出向させた場合、休業手当の一部を助成する雇用調整助成金の特例措置を適用した。長岡市や小千谷市を中心に1550事業所が適用を希望している。すでに解雇してしまった事業所でも、再雇用して休業手当を支払えば同制度の対象になる。

(04/11/22)





11/23(火)23:26 | トラックバック(0) | コメント(0) | ◆ 時事 | 管理

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