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海自は空輸想定せず ロ潜水艇救助で課題 【モスクワ8日共同】モスクワの日本防衛庁筋は8日、ロシア極東カムチャツカ沖の潜水艇事故で、海上自衛隊艦艇の現場到着が英米の救出チームより遅れたことについて、空輸で使用できる潜水艇がなく、船舶輸送しか手段がなかったと説明した。
海自にとって今回は、外国艦船救助を目的とする初の出動となったが、装備面などで課題を残した。
同筋は「海自は日本近海での活動しか想定していないため、母船と切り離しても活動できる潜水艇は保有していない」と語った。
今回の事故でロシアは、日本、英国、米国に救助支援を要請し、英米は無人潜水艇を大型輸送機で空輸。一番乗りとなった英国のスコーピオ45が7日、ロシア潜水艇の救出に決定的な役割を果たした。海自艦艇は現場にも到着していなかった。
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人命より軍事機密優先か 潜水艇事故でロ紙報道 【モスクワ9日共同】9日付のロシア各紙は、ロシア極東カムチャツカ沖の潜水艇事故で、ロシア軍当局が当初、軍事機密を理由に潜水艇のワイヤが絡まった海底の水中アンテナを切断しないよう命じていたと報じた。
こうした命令を守れば救出活動が難航するのは必至で、ロシア当局は人命より軍事機密を優先させていたことになる。
ロシア紙「コメルサント」は、潜水艇を引きあげるようロシア救助隊に要請したが「アンテナを残せとのモスクワからの命令がある」として切断を拒否されたとの潜水艇乗組員の証言を掲載した。
しかし、海軍当局者は「アンテナの破損を恐れるな」との命令があったと反論した。
「ロシア新聞」によると、アンテナは太平洋のあらゆる物体を観測するほか、ロシア原潜との交信にも使用される。諸外国がアンテナの位置を突き止めようと情報活動を続けていたとされ、今回の事故でアンテナの正確な位置を露呈する結果となった。
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数時間後に遺書、水も不足 ロ潜水艇、発表と食い違い 【モスクワ8日共同】ロシア極東カムチャツカ沖の潜水艇事故で、乗組員7人が発生の数時間後に、最悪の事態を想定し家族への遺書を書いていたことが8日明らかになった。艇内の水や食料が、海軍発表とは異なり、極度に不足していたことも判明した。インタファクス通信が伝えた。
乗組員は飲料水をできるだけ長くもたせるために、1日に3、4回、ひと口ずつ飲むだけだった。食料は乾パンを割り、数かけらを1日分として飢えをしのいだ。
海軍は水と食料は十分と発表していた。8日付有力紙イズベスチヤは、艇内の酸素も発表より少なかったと伝え、プーチン政権は2000年に起きた原潜クルスク沈没事故の教訓を生かせなかったと批判する論評を掲載した。